歯が痛い!
ならば、近くの歯医者へ!と言いたいところですが、
病状とかかる歯科医師によって受ける治療は意外と違ったりします。
もっとぶっちゃけて言うと、歯を削る量や神経を抜くか抜かないかの話です。
☆早く歯医者へ!な痛み
●自発痛
何もしなくてもズキズキ痛い。
虫歯にしろ、歯周病にしろ、急性症状であることは確かです。
歯科医院で処置してもらいましょう!
●持続する誘発痛
冷たいもの、熱いもので一瞬ではなく、何十秒も痛~ってなる時。
これは歯の神経が炎症を起こしている可能性がとても高いです。
早めに歯医者で診てもらいましょう!
◆それでも神経を抜かなくてもいいことも
歯髄炎(歯の神経の炎症)が起きてしまっている場合は基本的には歯髄(神経)を抜かないといけません(抜髄)。
しかし、若年者の場合は歯髄の細胞が元気なため、歯髄を全てとってしまうのではなく、途中で切る断髄という治療で、歯髄の大半を残すことができる場合があります。
技術が必要な処置であるため、歯内療法(エンド)専門医にかかることがベストです。
また、歯髄炎と診断できないが、痛いのでとりあえず抜髄というのは要注意です。
稀ですが、原因不明の口腔顔面痛では、抜髄しても全く痛みがとれません。
☆運命の分かれ道かも、な痛み
●冷たいものがしみる
虫歯である可能性も高いですが、ただの知覚過敏である可能性も。
知覚過敏は歯ぎしりがひどかったり、歯茎が下がって歯根が露出したりなどで起こります。
痛みが何十秒も続くわけでなければ、基本的には神経(歯髄)は抜く必要はありません。
痛みがそれほどでもないのに、虫歯が深いので神経を抜きます!は要注意。
(ただし、虫歯のせいですでに歯髄が壊死してしまっている場合は痛みはなくても除去する必要があります。)
歯科医師に原因と治療法について説明を受けて納得してから治療を受けましょう。
●咬むと痛い
咬む力がかかると痛いのは、歯のまわりの組織に炎症が起こっている可能性が高いです。
虫歯ではなく歯周病であることが結構あります。
神経を抜いた歯あるいは神経が死んだ歯のの根尖病巣(根の先に膿がたまる)でも。
あとは、歯が割れた時や咬み合わせの問題など。
様々な原因の可能性があります。歯科医師に原因と治療法について説明を受けて納得すれば治療を受けましょう。
☆ちょっと様子を見てもいいかな、な痛み
歯間ブラシや硬い食べ物などで歯肉に傷ができて歯肉が痛くなったり、何かの拍子に咬み違えて歯が痛くなったり、放っておけば治る痛みもあります。
ポイントとしては、痛みの強さ・頻度が上がっていくのではなく、変わらないか下がっていく傾向があれば様子を見てもよいことが多いと思います。
信頼できるかかりつけ医がいれば、診てもらって安心するのも有りです。
いずれにしても、歯科医院で診てもらって治療してもらうならば、
・診断(原因は何であるか。複数の可能性があることも。)
・治療法(どんな効果があるか。他の方法はないか。)
について、ちゃんと説明してもらって、その治療を受けることを選択する、というプロセスが大事かと思います。
チェアを倒して口を開けて・・・「虫歯だったんで削っときましたー」なんてことは避けたいですね。
院長・米畑