今朝、チラ見しかできていないのですが、NHK「あさイチ」で歯を特集していましたね。
帰宅してから録画をゆっくり見る予定です。
(朝ドラ受けを見るために「あさイチ」も毎日録画しているのです)
2月4日(月) NHK「あさイチ」
年とともに忍び寄る“歯”のトラブル
http://www1.nhk.or.jp/asaichi/archive/190204/1.html
チラ見ながら、ちょっと気になった質疑応答にコメントしておきます。
Q(視聴者からの質問):つわりでブラッシングができないので、マウスウォッシュだけでいいですか?
A(鶴見大学歯学部斎藤教授):マウスウォッシュだけでは汚れはとれないので歯科衛生士にクリーニングしてもらいましょう。
言葉はうろ覚えですが、内容的にはこんな感じのやりとりがありました。
いやいやいや、つわりで歯科衛生士に器具入れられたらオエーってなるやん。
とツッコミ入れてました。
限られた時間内での返答なので難しいとは思いつつ。
解説されていた斎藤先生のご専門はドライマウスですしね。
私なりの回答を。
まず、歯周病と虫歯に分けて考えなければなりません。
歯周病については、バイオフィルム(プラークや歯石)を減らすことが重要です。
そういう意味では斎藤先生のご回答ももっともで、歯科衛生士さんにお世話になることが必要です。
ベストはつわりの前に歯石除去やクリーニングをしっかりしてもらって、その上でつわりになったらその期間はマウスウォッシュでしのぐ、がベストです。
しかし、そんなに用意周到にはいかないですよね。
「今、まさにつわりなのよ~」という方は、つわりの間はできる範囲でOKです。
小さい歯ブラシで磨く、フロスだけする、マウスウォッシュする、つわりが軽い時にだけで磨く、
などなどできることだけでOKです。
つわりの期間、通常は1~3ヶ月程度。その間、歯周病になってしまったとしても、つわりが無くなり次第治療(歯石除去、プロケア)を始めれば挽回可能なことがほとんどだと思います。
ここまでは歯周病の話。
問題は虫歯です。
虫歯に関わる因子は歯みがきだけではありません。
唾液、食事、フッ素の利用など多くの因子が関係します。
ということは、ブラッシングができないなら他の因子でカバーすればOKです。
1)フッ素配合の洗口剤、フッ素配合の歯磨剤、フッ素配合のガムなどで可能なものを頻繁に使用する。
フッ素には再石灰化を促す(歯を修復する、強くする)効果があります。
フッ素配合の歯磨剤はブラッシングが上手にできていなくても使用する意味があります。
歯磨剤自体で気持ち悪くならないようであれば、さーっとでいいので口内にフッ素が入る様にしましょう。
(※洗口剤について:一般に販売されているマウスウォッシュはフッ素が入っていないものがほとんどです。歯科医院で購入するか、薬局でたずねて出してもらうかしましょう。)
2)砂糖と炭水化物の摂取が頻回になることは避けましょう。
その度に歯が溶けていると思ってください。量よりも頻度が関係します。
食べづわりの場合はできれば砂糖と炭水化物が入らないものを食べる、あるいは可能であれば食べた後にシュガーレスのガムをかんで唾液を出す、といったことを心がけてください。
3)調子がいい時にブラッシングする
歯みがきは食後すぐにしなくてはいけないわけではありません。
小さい歯ブラシでブラッシングできそうなタイミングがあればしましょう。
というわけで、つわり真っ只中の方は無理せずできる範囲で上記の様な感じで過ごしてみてくださいね。
院長・米畑 有理