上流ー下流理論 虫歯を減らすには?

昨日、臨床1年目の先生に聞いた話。
彼女が勤めているのは大病院の歯科。
そこは患者が多くて野戦病院のようで、衛生士が予防をしようとがんばっているが、なかなか難しいとのこと。
そこで、予防にまつわる「上流ー下流理論」を思い出しました。
ある川の下流にいると、溺れた人が流れてきました。
それを発見した人は、流れてくる人たちを岸へ上げて助けます。
ふと見ると、後から後から溺れた人が流れてきます。
こんなに溺れた人が流れているということは、上流に何か原因があるはずだから、
上流にそれを確かめに見に行くなり、川に近づくなと看板を立てるなり、
何かしなければ、人が溺れるのを止めることはできません。
しかし、どんどん流れてくる人を岸を上げるのに忙しく、上流に行くことはできません。
というものです。
ただただ悪くなった歯を治療しているだけでは、
下流で人をひたすら岸に上げている状態で、それを減らすことはできません。
上流にある虫歯ができた原因・・・細菌や唾液や生活習慣などの問題を解決すれば、
溺れる人を減らせるんですよねえ。